皮膚に発疹(ブツブツなど)が現れる症状から考えられる病気は、
いくつかあります。たとえば、皮膚や肌の一部分に現れる湿疹だったり、
内臓の病気の影響の一部として、皮膚や肌に影響が出ている場合だったり、
また、全身の病気の影響の一部として、皮膚に影響が出ている場合が
あったりします。以下の確認チャートから、皮膚や肌に発疹(ブツブツなど)
が出て熱(発熱)もあるときに疑われる病気を特定してみましょう。
【皮膚に発疹が出て熱もあるときの確認チャート】
ケースその1:
皮膚に発疹が出て熱もある → 頭痛や赤い発疹がある → 「腸チフス」の疑いあり
ケースその2:
皮膚に発疹が出て熱もある → 皮膚が黄疸(おうだん ※1)していたり、
体がだるく、さむけがある → 「敗血症」の疑いあり
※1…黄疸とは、皮膚が黄色くなる状態のことです。
【腸チフスとは?】
腸チフスとは、サルモネラ属の腸チフス菌によって感染する病気です。
腸チフスの症状としては、頭痛や発熱などです。また、全身に倦怠感を
感じます。発熱は、時間の経過とともに上がっていきます。腸チフスは、
感染症なので、入院し、隔離が必要な病気です。腸チフスは、インドや
インドネシア、パキスタンなどで多く、日本などでは比較的少ない病気です。
腸チフス菌の潜伏期間は、1週間~2週間です。旅行から帰ってきて、
発症するケースがあります。腸チフスの疑いがみられる場合は、
すぐに病院に行って診断を受けましょう。
【敗血症とは?】
敗血症(はいけつしょう)とは、血液中に細菌が増殖しておこる感染症です。
敗血症の原因は、いくつかの経路で血液中に、大腸菌やブドウ菌、
緑膿菌(りょくのうきん)などが入ってしまい、それら細菌の毒素によって、
高熱やさまざまな臓器に膿瘍(のうよう)を起こします。これは、血液中の
細菌が血液の循環によって、全身に広がるためです。敗血症の疑いが
みられる場合は、すぐに病院に行って診断を受けましょう。