ついに、癌の進行を左右しているメガニズムの解明に九州大生体防御医学研究所の
研究グループが成功しました。研究グループが今回突き止めたのは、「PICT1」
という名称のタンパク質が、癌の進行を左右しているメカニズムに関わっている
ということです。このメカニズムの解明により、癌患者の生存率を高める新しい
治療薬開発の可能性と期待があります。PICT1は、細胞核の核小体の中に
存在していました。このPICT1は、正常な細胞では、リボゾームタンパク質と
呼ばれているタンパク質と結合していますが、正常な細胞から、PICT1を消失
させてみたところ、核小体の中から、リボゾームタンパク質が出てしまい、癌細胞
の増殖を抑制している「p53」と呼ばれている細胞と結合してしまいました。
そして、リボゾームタンパク質と結合したp53は、癌を進行させるために、
その働きを活性化させていました。このことから、PICT1というタンパク質が、
癌の進行に影響を与えていることが分かりました。また、癌患者における、
PICT1と生存率の関係についても調べてみました。大腸癌の患者で、
PICT1が少ない患者の5年生存率は、1.3倍でした。食道癌の患者では、
PICT1が少ない患者の5年生存率は、1.7倍でした。今回の研究成果は、
8月1日に、米国の科学誌の電子版に発表されました。癌の進行メカニズムが解明
されたということは、癌の進行を抑えるヒントが得られたということですね。
【医療ニュース報道があった日付】
2011年8月1日(月)
【医療ニュース記事リンク】
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20110801-OYT1T00149.htm
※医療ニュース元の記事リンクがリンク切れの場合はご了承下さい。
時間の経過でリンク先のニュース元の記事が削除されてしまう場合があります。
このサイトでは、医療ニュース元の記事が無くなってしまう場合を考慮し、
医療ニュース元のニュースの内容を管理人の感想を交え、まとめています。
関連サイト:
- 癌の治療費や手術費が用意できない場合(お金がない場合)はどうすればいいのか?
- 治療費や手術費の支払いにローンは組めるのか?(ローンを使えるのか?)
- がん保険に加入後、すぐに癌と診断されてしまった場合は保険金(給付金)を貰えるのか?
- 高額医療費制度とはどんな制度なのか?
- 治療費や手術費の支払いで生活が苦しい場合、生活保護は受けられるのか?